単刀直入に話を展開するが、Fujisan.co.jpという、雑誌の定期購読を専門に扱うめずらしい書店サイトがあるので、ちょっと紹介したいと思う。
雑誌を定期購読したい場合、これまでならその雑誌を買って、巻末にある定期購読の用紙に諸々記入し、郵便局まで行って1年分の購読料をまとめて支払わなければいけなかった。これがけっこう面倒くさい。本来なら本屋で気軽に買える筈の雑誌が、定期購読となると一気にハードルが上がる。なので、その雑誌の余程のファンでない限りは、なかなか気楽にはできないのが雑誌の定期購読だった。(これが開業医であるとか美容院とかならば、待合室に揃える備品として、多少面倒でも経費で定期購読するのかもしれないが、『個人で』となると、やはりハードルは高い。)
そんな中、オンラインで簡単に雑誌の定期購読の手続きができるのがFujisan.co.jpだ。事実上、雑誌の定期購読をオンラインで行えるサイトはここだけなのではないかと思われる。最近は楽天とも提携しているようだし、ラジオなどでも宣伝されていたりするので、知っている人は知っているサイトなのではないだろうか。
雑誌を定期購読しておけば、毎号欠かさず家のポストに届くので便利だ。送料は掛かったり掛からなかったりと雑誌により様々だが、それにはある程度法則性がある。多くの場合、月刊紙は送料無料、週刊誌は送料数十円から百円程度、といったところだろうか。とても良心的な価格設定だと思う。
私は季刊誌もいくつか購読しているのだが、定期購読のおかげで買い忘れがなくなった。季刊誌は、季刊誌というだけあって春・夏・秋・冬に一回づつしが出ない。なのでついつい忘れがちなのだ。
雑誌のある生活はなかなか良いものだ。雑誌を見ている分、スマホを見ている時間が減るのが何よりもありがたい。
今は何でもネットでする時代だから、紙媒体の存在がだんだんと忘れ去られてきているような気がする。だが紙媒体は不滅だ。私が購読している雑誌はどれも内容が充実しているし、写真もプロがとった一流のフォトグラフィーで、綺麗な写真ばかり。それはネット上で素人が『映え』を狙って撮った写真とは訳が違う。記事の内容も粗悪なキュレーションサイトとは天地の差だ。というか、雑誌の良さが分かる人なら、雑誌のクオリティとネットのそれを同じレベルで比較するのを不謹慎だとすら感じる筈だ。
こんな噺があるんだ。未来の世界の紙媒体が廃れた時代に生まれ育った子供が、生まれて初めて雑誌を見た時の一言…
「すごい!!」
「全部のデータがダウンロードされててプリントアウトまでされてる!!」
これは言い得て妙だ。
なぜ、ネットが便利なものだと思い込んでしまっていたのだろうか。よくよく考えてみれば、雑誌という媒体の方もかなり便利な代物なんだ。そんな当たり前の事がいつの間にか分からなくなってしまう。それが、少し恐ろしく感じる。私たちは、いつの間にかテクノロジーに食われてしまっていたのかもしれない。是非とも雑誌という紙媒体をいま一度再評価してもらいたい!!