今日、薬局に行ったら、すごい美女がいて驚いた。足や腕を出した全体的に露出の高い服、細身でスタイルが良く、さらに金髪ロングストレートという出で立ちだった。私の街は郊外のベッドタウンなので、日常生活の中でそういった美女に出会うことは稀だ。なのでその美女はただ居るだけですごい目立っていた。
でも考えてみれば世の中には美女なんてたくさんいるんだ。それこそ掃いて捨てるほどに。ただ惜しまれるのはそういった美女が私の人生には一切登場しないという点だ。長い闘病生活を送る中では、それも当然と言えば当然の事と言えるのだが…
女っ気のない自分の人生に心底嫌気が差す。私は長い間その事で真剣に悩んでいる。
もう数十年単位で私は同年代の女性と会話らしい会話をしていない。彼女がいないとかそういう事以前に、普通の人のように学校や職場で異性と話すという機会が、今までそもそも存在しなかった。
これは全て病気が悪いのだ。病気の所為で、私は本来なら誰でも普通に経験できる類の事が、何も経験出来なかった。私の人生に同年代の女性が登場しないのもその所為だ。私はそれが嫌なのだ。そんな修行僧のような人生は御免被りたい。
だがそんな事を言っているうちに私はもう34歳になってしまった。これからは中年おやじの世界に進んでいく事になる。私は病気の所為で青年期に解決すべき課題をクリアできないまま歳を取ってしまった。残念だ。こんな不幸な事ってあるのだろうか。全てが虚しい…