酒饅頭と揚げ餅という、完成された昔ながらの味。

最近の私は酒饅頭ばかり食べて暮らしている。

ある日、薬局で値引きシールの貼られていた酒饅頭を何気なく買って以来、すっかり酒饅頭の魅力に取り憑かれてしまった。普段お店で買い物をしていても、饅頭売り場というのはなかなか見る機会がない様に思う。でも、よく見てみると酒饅頭はスーパーでも薬局でもコンビニでも至る所で売っている。何気に人気商品なのだ。そして安い。だいたい一個60円から70円くらいで売られている。こんなに美味しく満足感の高い品が、おむすびの半額ぐらいの値段で売られている訳である。人気があるのも納得だ。

酒饅頭の他にも私がハマっている食べ物がある。それが揚げ餅という煎餅だ。揚げ餅も至る所で普通に売られている。これも100円くらいで安い。この世に存在するあらゆるお菓子の中で、私はこの揚げ餅が一番好きだ。

揚げ餅は、その名の通り餅を油で揚げて、塩をふりかけただけという、とてもシンプルな食べ物だ。つまり揚げ餅は『米』だ。で、酒饅頭もその大部分は餡子である訳で、その大部分は『豆』である。米と豆という、日本古来から親しまれ、時には神聖なものとされてきた様な素材で作られたお菓子。それは、高いレベルで完成された形になっており、IT業界風にいうなら『枯れた技術(褒め言葉)』とも言えるだろう。だから酒饅頭と揚げ餅はとても魅力的な存在なのだ。流行りのお菓子(新商品)に飛び付くのもいいが、時にはこういう昔ながらの味みたいなものを楽しむ心も持っておくと良いかもしれない。

何より、美味しいんだから…