今だから話せるけど、10代の頃の私は完全な引きこもりで、その一年で会話をした人間が家族と親戚と主治医だけしかいなかったという、ありえない年があった。普通の人は年間を通じて会話をした人間が50や100はいるものだ。それが一桁にまでリアルに落ち込む絶望感は筆舌に尽くし難いものだった。
引きこもりだったかつての私は誕生日やクリスマスなどの時期に不安定になる事が多かった。家族がケーキなどを用意してくれても、機嫌が悪くなって怒鳴り散らし、すべてを台無しにしてしまう様な事が何年も続いた。なので今、イベントの日を平穏無事に過ごせる様になった事を、奇跡の様に感じている…
こういうエピソードは何年経っても笑い話にはならない。自分の中にある負の側面として、ずっと残っていくものなのだろう。