私と睡眠の闘いは今に始まった事じゃない。だが統合失調症による睡眠サイクルの乱れ、昼夜逆転や不眠といった症状を治すのは、なかなか骨が折れる作業である。なので今日は私の20年に及ぶ闘病生活から編み出された最強の睡眠サイクル修正法を書いて共有したいと思う。
睡眠のサイクルとは
人間の睡眠サイクルというのは25時間周期で出来ている。1日は24時間なのに、どういう訳が25時間周期なのだ。だから放っておくと毎日1時間ずつズレていくのは、これは当然の事なのである。このサイクルを正すには、とにかく朝起きるしか方法はない。朝起きて、朝日を浴び、何か食べる。それが睡眠サイクルのリセットを体に知らせる唯一無二の方法なのだ。とても古典的な方法であるが、体に対して1日が始まった事を伝える方法は、実の所これ以外には存在しない。
で、ここで重要になるのが『どうやったら早く寝れるだろう?』という事を考えても意味がないという事だ。そうではなく『どうやったら早く起きれるだろう?』を追求していく事が、睡眠を治す上で何より重要となる。たとえ睡眠時間が短くても、朝、なんとかして起きなければいけない。その方法は人それぞれかもしれないが、ここでは私が実践しているハックを紹介したい。
Amazon Echoで起きる
アマゾンがアマゾン・エコーという製品を販売している。これは俗にいうスマートスピーカーなのだが、こいつを最大限に活用すれば、最強の目覚ましになるという事を発見した。
Philips Hue(賢いLED電球)
エコーにはスマートホーム・ハブが内蔵されているものがあり、これを利用する事で家電のコントロールが可能になる。家電といっても、現段階では扱える家電は限られる。だがエコーで操作できる代表的な物にスマート電球というモノがあるのだ。これは電球の色・明るさ・点灯消灯などを自由にコントロールできる物で、なかなか未来感のある品だ。私はエコーの定型アクションを朝9時にセットし、これで時間が来ると部屋の電気が明るさマックスで付くようにしている。
Dirty Party feat. エビーバー(輝夜月)
そして目覚ましというからには音が鳴らなくてはならないので、私は自分が最もお気に入りにしている輝夜月の新曲『Dirty Party feat. エビーバー』を定型アクションに指定する事にした。この曲はとても騒がしいパーティーソングなので、朝起きるのにとても向いている。
効果の程は…
このコンビネーションが意外な程の効果を発揮する。朝寝ていると、エビーバーの『パリピッピしてる〜!?』という叫び声で叩き起こされる。そしてノリの良い曲が始まり、目を開けると部屋の電気は明るさマックスで既に付いている。この輝夜月の曲は、普通の目覚まし時計と違い、そう簡単には止まらない。エコーに向かって「アレクサ、止めて!」と言わない限り決して止まらない。でも自分の大好きな曲なので、しばらく聞いていたい気持ちもある。で、この曲は2分50秒と短いから、そんな風にまごまごしているうちに、気がつくと一曲全部聴き終わっているという訳だ。
アマゾン・エコーというハイテク製品のおかげで、この様な術を使える様になった。バカみたいな様に見えて、実は凄い効果的な方法なので、オススメしたいと思う。
起きた後の二度寝対策
せっかく起きたのに二度寝をしてしまっては台無しだ。特に前日寝るのが遅く、睡眠時間が足りなかった場合などは、まず間違いなく二度寝をしてしまうだろう。だから朝起きたらとにかくコーヒーを飲む様にした方が良い。
エスタロンモカ
それでも寝てしまう人には『エスタロンモカ』という錠剤をオススメしたい。これは眠気・だるさに効くカフェインの錠剤なのだ。どこの薬局にでも普通に売っている第3類医薬品である。しかも安い。これを2錠飲めば、コーヒーを大きなマグでがぶ飲みしたのと同じ、もしくはそれ以上のカフェインを摂取した事になる。目は確実に冷めるし、逆に二度寝する事の方が難しくなる。
朝ごはんを食べる
最初に書いた通り、朝起きるには朝日を浴びて何かを食べるという事が重要だ。だから起きたらそれだけで満足せず、必ず何か食べる様にしてもらいたい。トーストでもコーンフレークでもサトウのごはんでもなんでもいい。食べるものが簡単なもの、さっと済むモノを何か考えて、食欲がなくても機械的に胃袋に入れる事を考えてほしい。そうすれば体内時計はリセットされ、睡眠サイクルは改善するはずだ。
3日続ける
こういった自分なりのハックを編み出したら、とにかく3日間は続けてほしいと思う。特に昼夜逆転生活が酷かった場合などは、一日やそこらで改善する筈もなく、すぐ元の状態に戻ってしまうだろう。頭に何か変更を加えた時というのは、とりあえず3日間は様子を見るべきだ。そして3日、一週間、三週間、3ヶ月といったスパンで様子を見続ける必要がある。規則正しい睡眠は、3ヶ月持続して初めて真に習慣化したと言える。それまでは、これまでに書いた様なハックを使いつつ、根気よく努力し続ける必要があるだろう。
どうだっただろうか。ここに書いた内容は、常識的な部分と非常識的な部分が混在しているので『真似してやってみよう!』とは思わなかったかもしれない。でも、世の中には20年も睡眠と格闘し続けた人がいて、こういう事を実際にやっている人がいるんだ、という事を伝えられたのなら、私はそれだけで良い。この投稿が、同病の人に対して、何かしらのヒントになる事を願っている。それでは…