正しい金銭感覚を養う方法

昭和の時代、サラリーマンが生涯のうちに得られる収入は3億円程だと言われていた。宝くじが一等3億円なのはその所為で、一生遊んで暮らせる額として広く知られていた。その後、平成の時代になるとその額は2億円程に減少したと言われている。(注・これは中の上くらいのサラリーマンを想定している)

それとは別に小遣いの事も考えてみよう。22歳で働きに出て、65歳までがっつり働いたとする。で、奥さんから与えられるお小遣いが月3万円だったとする。そうするとリタイアするまでに得られる自由裁量の小遣いは総額1548万円程となる。(注・これは物凄く単純化した場合)

自由にできる小遣いがリタイアする65歳までのトータルで1548万円しかないという事を見れば、15万円のパソコンを買う事が、思いのほか贅沢な事だと分かる。なんせ使える予算の1%にも相当するからだ。予算を使い切ってしまったらもう終わりだ。可能な限りケチらねばやっていけない…

この様に、自由に使えるお金の総額(見積もり)を出し、そこから逆算していくと、正しい金銭感覚が養える様になる。ヨボヨボの老人になるまでの間に3万円相当の買い物ができるのは、最大でも516回、しかも日々の交際費に掛かるお金などでこの回数はどんどん目減りしてゆく…

人は億単位の金を稼いでおきながら、実際に自由にできるお金は驚くほど少ない。多くは生活費に費やされ、残りは自分以外の家族(学費だったり介護費用だったりする)に注がれる。これはあくまで順調にいったサラリーマンを想定した話だが、そんな恵まれた人ですら疑問に思う所はあるだろうと思う。

今は格差社会だから、これまでの話の想定を大きく下回る人たちがいる。『人生なんて無理ゲーだ!』って言葉があるくらいなので、生きる為には辛くても本気で頑張らなくてはいけない。でも私が一番言いたいのはそれではなくて、『お金はケチれ』という事。ケチってケチって、細く長く生きましょう!