我が家に来る生き物たち

外で一服していたらやたら尻尾の長いトカゲがいたので、写真を取ろうとスマホを向けたところ、すぐに逃げられてしまった。残念。

この何の変哲もない家にも結構いろいろな生き物がやってくる。玄関や庭を見ていると、毎年のようにアゲハチョウが飛んでくる。クロアゲハも飛んでくる。花にも蜂や蜂以外の虫が蜜を求めて必ずやってくる。毎年繰り返される光景だ。

更に夜には夜の光景がある。猫が来たり、カエルが来たり、ヤモリが来たりする。ヤモリというのは不思議な奴で、ムカデなどの害虫がいる時には決して姿を現さない。害虫を駆除する薬を撒くなどし、環境が良くなると途端に姿を見せるようになる。

鳥もたくさん来る。来るのはスズメが多いのだが、その他にも名前は知らないが『尻尾の長い綺麗な鳥』がよく来る。大抵はオリーブの実かイチジクの実を目当てに来るものだ。私は暇人だから、こういうものをよく見て、観察している。我ながらのんきな奴だとちょっと呆れる。

家の庭に巨大な蟻の巣がある。毎年、決まって春の雨上がりの朝、そこから羽蟻が飛び立ってゆく。羽蟻は、名残惜しそうに巣の周りをウロウロし続けるのだが、決心の決まった奴から順に、一匹また一匹と飛び立ってゆく。これは見た人にしか分からないかもしれないが、なかなか感動的な光景なのだ。

よく目を凝らせば自分の身の回りで多くの命が共に命を育んでいる事が分かる。私の家は普通の家だし、別に特別広い庭がある訳でもない(むしろ狭い)のだが、これはきっとどこの家でも見ることが出来る一般的な光景なのだろうと思う。私のように暇を持て余している人がいたら、是非とも家の軒下で外を眺めてみる事を勧めたい。温かい気持ちになれる筈だ。