次回の通院日に変薬してもらえる事が確定している。リスペリドン(リスパダール)からパリペリドン(インヴェガ)へ変更になる。これは重要な事だ。
リスペリドンは良い薬だが欠点もある。私が最近一番問題にしているのは半減期が早いという事。私は最低限の維持量で生活しているので、12時間も経てば効果が切れてくる。それはつまり1日の中で薬の効きが上下し安定しないという事であり、バイオリズムに悪影響が出ているという事でもある。
これは服薬で定常状態が維持できているならば問題にならない。だが私の場合は維持量が足りず、定常状態が効果的には作り出せていない様に感じる。こういう場合、普通だったら薬の量を増やすのだろうが、それでは鎮静作用が強すぎて日中の活動に悪影響がでる。
なので薬の力価を増やさず、持続的かつ効果的に薬の血中濃度を安定させる必要性に迫られている。そのニーズを完全に満たすのがパリペリドンだ。リスペリドンとパリペリドンは薬の効能がほぼ同じ。大きな違いはドラッグデリバリーシステムの構造だけだといえる。
インヴェガ(パリペリドンの商品名)は、珍しいタイプのDDS(ドラッグデリバリーシステム)を採用しており、Wikipediaでは『カプセルはOROSという腸管での浸透圧を利用した特殊な薬物放出制御構造を採用している』との説明がなされている。
この構造のお陰で、インヴェガは薬の半減期をリスパダールの倍(22時間前後)まで伸ばす事に成功している。インヴェガは、主となる薬の効果を変えず、薬の弱点だけを克服している。これは私にとってみれば、まさに願ったり叶ったりの薬だと言える。
だから私は次回の通院日を楽しみにしている。断薬による完全寛解を願っている私が、変薬を喜んでいるのもおかしな話だとは思う。でも私の病気はそう簡単には克服できるものではないのも事実なのだ。私は自分の病気の性質とその怖さをよく分かっている。治すには手順を踏んでいかなければならない。