放送大学を卒業したら、その時はあれをしようかとかこれをしようかとか、いろいろな夢を思い描いていた。でも一向に卒業できる気配がない。以前お世話になっていた主治医が『勉強は病気のリハビリに一番向いてない』と言っていた事が思い起こされる。先生はすべて分かっていたんだな…
つまり精神障害者にとってのリハビリとは何かという問題なのだ。それは外の世界に慣れるとかコミュニケーションスキルを回復させるという様な表面的な事ではなかったんだ。一番大切なのは小さな成功体験を積み重ねる事なのだろう。私はそれを分かっていなかった…
放送大学の勉強というのは成果が目に見えづらい。しかもテストで落ちればそれは失敗体験になる。成功体験を積まなければいけない時期にあべこべに失敗体験を積んでしまったのではリハビリにならない。しかも結果が出るのは半年に一度だけという事を考えると、とてつもなくコスパが悪い…
それならそうと何故言ってくれなかったんだ。言ってくれてたのに私が耳を貸さなかったのだろうか。参ったな。でも仕方がない。大学卒業は私の悲願であり、これは自分で選んだ道だ。やるだけやってみるしかない…