ドラム式洗濯乾燥機

今までで一番満足度が高かった買い物を一つ挙げるなら、私は迷わず『ドラム式洗濯乾燥機』だと答える。私はアップルファンだから、本来ならここではMacとかiPhoneとか答えたかった所なのだが、洗濯乾燥機の革新性とその費用対効果は、正直な所アップル製品の比ではない!

我が家に来た洗濯乾燥機には毎日の生活を一変させる程のインパクトがあった。初めてこれで洗濯した時に私が感じた感情は、昭和の主婦が初めて洗濯機を使った時に感じた感情と同じモノだろうと思う。それは『日々の生活を拘束する苦行から解放される喜び』と『楽をする事に対する一抹の不安』だ。(笑)

洗濯乾燥機を使う事のメリットの一つに『洗濯が天候に左右されなくなった』という事がある。洗濯をいつすべきか、次はいつできるのか、という事を毎日の様に考え続けるのはかなりの負担だ。溜まっていく洗濯物や半乾きのまま放置される洗濯物と私は常に格闘してきたが、今はそれらから解放された。

もう一つ別のメリットとして『常に衛生的な下着類を維持できる』という事がある。もはや下着類をケチる必要はなくなり、外出の予定がない日であっても気兼ねなく綺麗な下着を身につけていられる。これは洗濯という行為自体がもはやコストの掛かる行為ではなくなった事で起きた変化だ。

その他にも重要なのが『頻繁にシーツを洗える』という事。シーツは洗っている様で意外に洗っていない事が多い。洗わない一番の理由は大きなシーツが物干し竿を占拠してしまうからだ。晴れの日というのは限られているので、他の洗濯物を干す場所がなくなってしまうのは困る。なので後回しにされがち…

結局どんなに革新的な製品であっても、iPhoneやMacが無くても人は生きていける。でも洗濯機は違う。これは炊飯器や冷蔵庫にも言える事だ。昔はこういった白物家電がなかった為に、家で家事を専門に担当する人が必要とされ、結果、主婦というポジションが生み出された。主婦は暮らしの主役なんだ。

じゃあ、主婦の居ない家庭はどうだろうか。または主婦業がこなせない事情のある家庭はどうだろう。我が家がそうであった様に、そういった家庭はたったそれだけの為に機能不全家庭に陥ってしまう。家庭内が健全に保たれるかどうかの責任はすべて主婦に押し付けられ、それは避けがたい大きな負担となる。

そういった責任を押し付けられるのは嫌だし、押し付けるのも嫌だ。だから私は自分の事は自分でやる。自分でできない事はできる様に工夫を凝らす。こういう観点から考えるとドラム式洗濯乾燥機はなかなか良い選択肢だと思える。『楽をする事に対する一抹の不安』を感じる必要なんてないんだ。